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温泉巡り

黒川散策

ちょっと高級なそばを食べた後は宿に戻って黒川温泉街を散策です。入湯手形もあと2箇所の温泉に入れるので、無駄にならぬようにしないとなりませんが、まずは散策をしてからくたびれた足腰を癒すために温泉巡りをすることにしました。

 

坂道 またまた坂道

山間の温泉街ということもあって、黒川温泉はどこもかしこも坂道だらけ。結構な急勾配ですが、短い坂ばかりなので苦にはならないのですが、木々が覆いかぶさって暗い坂道もあるので女性一人だと怖いかもしれません。

 

そば粉のシュークリーム

湯布院と違い、黒川の街には店があまりありません。日用品を売る店などまずないし、土産物屋も非常に少ない。そういえば湯布院の中居さんが、「湯布院は昔から暮らしている人たちが今も普通の生活をしているが、黒川はそもそも温泉しかなくて生活色がない」と言ってましたっけ。

そんな小さな町ですが、ガイドブックで目星を付けていた店には行かねば。まずは「そば粉のシュークリーム」です。ここで思わぬことに、嫁さんが「蕎麦でお腹がいっぱい」でシュークリームなど食べられないと…あのスイーツ好きが「食べられない」とはなぁ。仕方がないので1つだけ買い求めて半分ずつ食べることにしたのですが、これがまた上手く半分にちぎれずにグチャグチャになってしまい、旨いのかどうか分かりませんでした。

 

地蔵堂

シュークリーム屋の隣に「地蔵堂」があり、観光客たちが入湯手形を絵馬代わりにこうして結びつけていくんだそうです。どのくらい御利益があるのか分かりませんが、みんなの願い事が叶うと良いですけどね。私はもともと信心がない人間ですし、入湯手形は旅の記念なのでシッカリと持って帰ってきました。

 

御当地自販機か?

黒川周辺で見たことのないコカコーラの自動販売機を何台か目にしました。コカ・コーラといえば真っ赤な自販機というイメージですが、ここの自販機は「焦げ茶色」をしています。きっと何か意味があるんでしょうが、ちょっと「スカッと爽やか」感からは遠い色でしたね。

 

せんべい屋

子供の頃からの煎餅好きとあって、どうしても訪れたかったのがこのお店でした。シーズンオフなのか、黒川の街自体が観光客もまばらで閑散としていましたが、煎餅屋も客は私たちだけ…。思う存分おみやげの物色ができました。

 

絶品のぬれおかき

この煎餅屋で食べたぬれおかきはまさに絶品でした。自然薯が入っているからかなのか、餅米だけのものよりアッサリしています。絶品なのはトッピングのほうで、海苔とマヨネーズと鰹節という三種盛りがなんとも言えない美味さを出しています。ぬれおかきがこれほど美味いのかとビックリ…当然我が家の土産になりました。賞味期限が来ぬうちに、是非とも三種盛りで食べたいですね。

 

温泉巡りへ

「寒い、寒い」と言っていた嫁ですが、午後の日差しで気温が上がったので、浴衣に着替えて温泉巡りをすることに。それにしてもこういう坂道は風情というより寂れているという印象を受けます。まぁ黒川温泉が湯布院のように商業化されたら存在価値がなくなる気もしますから、この「寂れた感じ」が良いのかもしれません。

 

こうの湯

まず向かったのは「こうの湯」という高台にある露天。宿でもらったパンフレットによると、黒川が一望できるというので来てみることに。たしかに高台ゆえに黒川の街を眼下に見ることができますが、街自体が小さいので絶景とまでは…。

ここで大事件が発生するとは、当の本人も全く予感できずにいました。写真には写っていませんが、左手に岩をくりぬいた蒸し風呂があります。狭くて人一人、せいぜい二人が入れる程度の蒸し風呂なんですが…いつも北欧式のサウナにしか入ったことがない私は興味に任せて繰り抜かれた洞穴へ。

その瞬間、右足の小指に激痛が走りました。暗くて温泉の底が見えなかったのが災いし、沈めてあった大きな石にぶつけてしまいました。単なる打撲かと思ったわりにはあまりに痛みが激しいので見てみると…なんと爪がほとんど剥がれて落ちそうになってるし、血は次々と流れてくるし! 他に入湯者がいなかったから良かったものの、この惨劇を見たら気分悪くしたでしょうね。

たまたま手の指に巻いていたカットバンを丁寧に剥がして、剥がれかけた爪を押さえるようにして足指に巻きつけました。あとは…「怪我に効くって効能に書いてあったから、きっと大丈夫だろう」と自分で自己を叱咤しながらここでの入浴を終えました。

外で落ち合った嫁さんに「爪が剥がれた!」と話すと、さすがにびっくり仰天した様子。あと一箇所温泉に入れるのですが、取り止めにして宿に帰ろうかと言い出しました。おいおいちょっと待て、温泉の効果か痛みはすっかり引けているし、二度と来ることのない土地かもしれないのだから、ここで怯むわけにはいかんぜよ! もう一箇所温泉に浸かればなお一層の湯治になるかもしれないし…。

 

旅館「美里」

最後三箇所目に選んだのは、「旅館美里の露天風呂」です。例のガイドマップによると、運がよければ乳白色に変色した湯に浸かれるらしい。ここの湯は不思議なことに、季節や時間によって色を変えるとある。大いなる期待を持って露天に行くと…なんとも小じんまりとした露天風呂が申し訳程度にあり、綺麗に澄んだ湯が溢れていました。ちょっと期待はずれでしたが、剥がれた爪の湯治のためにジーッと湯に浸かっていました。

 

九州最後の晩餐

アクシデントに見舞われたものの、カットバンと温泉湯治の効果で足指はまったく痛みを感じません。こういう時のために、典型的A型人間の私は痛み止めからカットバンから、旅先で見舞われそうな症状に対抗すべく薬のケースを必ず旅行時に携行することにしています。そういえば前夜に救急車のサイレンが聞こえていましたが、いったいこんな辺鄙な場所で急病になったらどこの病院に連れていかれるんでしょう? 少なくと黒川の街には病院なんてありませんでしたから…私のアクシデントが大したものでなくて良かったぁ。

そんなアクシデントを乗り越え、いよいよ九州旅行最後の夕食です。前夜に「早い時間の食事を希望している連泊客がいて、連泊客はそれに時間を合わせて欲しい」と言われていました。なんだかやっぱり客中心というより、宿の都合が優先されるってことに微妙な違和感を覚えます。時間に縛られずに過ごすことが私の「夏休み」における最大の目的ですから、どうもシックリしません。

食事といえば、翌朝の飛行機の都合で宿を8時には出発しなければいけません。初日に尋ねると「朝食は8時から」と…過去経験した中でも一番遅い朝食の開始時間です。まぁこれは私達の都合なので宿側にはなんの非もありませんから、最終日の朝食は諦めることにしました。ところがここでもまた「7時45分なら朝食を用意する」という話がきました。なんとまぁ客の気分を害することが好きなんでしょうかねぇ。8時には宿を発つと言っているのに、7時45分ですか…親切心からかもしれませんが、こういうのを「おためぼかし」と言うんじゃないでしょうか。ちょっと親切の押し売りをされているみたいで、もちろんそんな申し出は断りました。

よく聞く話に、早朝立つ客のために握り飯を持たせるという宿も多いと…。今回の宿には、そうした細やかな心遣いというのを感じなかったのが残念でした。宿の雰囲気や温泉の心地良さは素晴らしいのだぁら、「あとほんの少しの気配り」でもっとよい宿になるのになぁ。

 

おやすみなさい

疲れを取るための旅行でイライラしても損をするので、努めて心静かな時間を持つようにしました。これがビジネスで来ていたのなら、きっとひどく疲れて帰ることになったかもしれません。どうも食事に関しては、聞かれたら良いことは宣伝してあげられそうもありません。「雰囲気と温泉を楽しんできてね」って感じですか。

爪を剥いだり、食事を宿側の都合で制限されたりと、黒川温泉には湯布院ほどの好印象はありませんね。「一度行けば良いところ」となりました。

ちなみに帰ってから皮膚科の医者に訊いたら、剥がれてすぐに戻した爪はそのままくっ付くだろうと。たしかにいま私の爪は、他の指よりは血色が悪いながらも剥がれてはいませんね。

 

さて、いよいよ明日は早起きをして熊本空港までのロングドライブです。夜がふける前に寝ることにしましょう。


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