12ヶ月点検
僕がいまのクルマを買ったのが3年前の12月。その翌年の12月に嫁さんが新車に入れ替え。なので6月と12月は定期点検や車検が重なることになって、ディーラーまでのドライブが増える時期。今日は嫁号の12ヶ月点検に行ってきました。
アクアは見知らぬ人には吠えてしまうので、いつもなら点検が終わるまでの時間を利用して散歩に出かけることにしています。今日は来店者が少なかったからか、「お店に入ってもいいよ」と言ってもらったので、初めての経験をさせてもらいました。この手のお店には生まれて初めて入ったアクア…せっかく「可愛いねぇ」と行ってくれた受付の人にも大きな声で「ワンッ!」。アクアは挨拶のつもりかもしれませんが、吠えられた方はちょっと引いてしまいます。吠えなかったら、もっとみんなに可愛がってもらえるのになぁ…。
ちょっとしたトラブルもあったため点検に時間がかかるそうなので、やっぱり散歩に行くことに。いつもの散歩コースとは違う道を、みんなでテクテクと1時間ほど歩きまわってきました。もうすっかり寒くなったからなのか、1時間の散歩ですれ違ったのはたった一人…お陰でアクアは自分の好きなように歩けたようです。
線路脇の小道を歩いていると、すぐそばを電車が通り抜けて行ったのですが、「ガタン、ゴトン!」という音に驚いて慌てて逃げてきました。毎日の散歩でクルマには慣れたけど、電車にはそうそう出会わないですからねぇ。「怖くなったら、とりあえずパパかママのところへ逃げろーっ」ってことですかね。
蕎麦街道へ
湯布院から黒川温泉までの運転疲れなのか、昨夜は早々に寝てしまったようです。目覚めと共に窓を開けてみると、山間特有のヒンヤリとした澄んだ空気が気持ちよい。
シンプルでヘルシーな朝食です。手の込んだ料理というのも御馳走ですが、こういう素材の良さを味わうというのも御馳走ですね。年を重ねるごとに脂っこい肉料理よりも、こうしたアッサリとした和食のほうが好みになってきました。
軽めの朝食を済ませてから、浴衣に半纏を引っ掛けて朝一番の露天巡りに。手始めということで、そう遠くない『黒川荘』へと向かいます。黒川の街はいくつもの小さな坂道があり、歩くのが嫌いという人には向かないところかもしれません。
5分ほど坂を下ると黒川荘なのですが、それまでの道すがらに広がる紅葉はここ数年で見た中で一番の鮮やかさでした。猛暑だったのが幸いしたんでしょうか?
買い求めた「入湯手形」は、1枚で3つの宿で露天風呂が利用できます。30弱の露天のうちどこを選んだらよいものか…黒川温泉の中でも格式がありそうな黒川荘は是非とも行ってみたいと、夫婦ふたりの意見が合いました。自分たちの宿を含めて計4つの宿で露天風呂に入り、その全てで人と会うことも少なく、ほぼ貸切状態での入浴でした。特に黒川荘の露天風呂は広くて景色も良く、長時間浸かっていても良い気がしましたが、なにせ相方と時間合わせをしていますから…。こういう時にはちょっと不便です。黒川には男女混浴という露天もあるようですが、さすがに混浴に入ろうなんていう女性はいないでしょうねぇ…。
黒川荘で気持ちの良い朝風呂をいただき、すっかり目も覚めました。宿に戻って着替えを済ませ、そば街道へドライブです。僕は無類の蕎麦好きですが、いったいどんな蕎麦が食べられるんでしょうか?
この辺りは道路が狭く、しかも山間ということもあってしばらく人家を見ぬまま走ることもしばしばです。ナビに目的の蕎麦屋付近をセットして、支持されるとおりに走らせては見るのですが、さすがにクルマも擦れ違うのが大変という山道へ誘導されたときはわずかながら不安に…。ガイドブックの印象だと、かなり広い道路の両脇にたくさんの蕎麦屋が林立しているのか思っていたのですが、ポツンポツンと点在しているんですねぇ。しかも僕達が目指す蕎麦屋は狭い山道を行けども行けども見当たらない…嫁さんが「道、間違ったんじゃない?」と言った直後にようやく看板を発見。その看板の先へとクルマを進めると結構な急勾配を下っていくことに…ようやく到着したようです。
「そば街道」というネーミングをするくらいだから、きっと昼時には混雑するに違いないと思っていましたが、これほどの山の中ではレジャーシーズン以外に訪れる人はあまりいないんじゃないでしょうか。北海道で言えばヒグマと遭遇してもおかしくないような山中です。なんでも水が良いということで蕎麦屋が次々と店を構えたそうですが、とてもここに住めるという気はしないくらい辺鄙なところにその店はありました。
その店は『季里』という蕎麦屋。ガイドブックに紹介されている「鴨と素揚げ野菜の蕎麦」がとても美味そうで、どうしても訪れてみたいと楽しみにしていました。ここもまた私たち以外の客はなく貸切状態。目指す蕎麦と「生麩の田楽味噌」、「焼き蕎麦味噌」なるものを食べてきました。たしかに蕎麦は美味いし、生麩も蕎麦味噌も美味でしたが…観光旅行だからこそ食べてみる気になるお値段で、二人で合計4000円超とは「庶民の食い物」という蕎麦のイメージとは程遠いですね。たぶんこれだけ辺鄙な場所で採算割れしないためには、それだけの値付けが必要なんでしょうね。
店のすぐそばに清流が流れ、他の客もいない静かな時間が居心地良い。ずーっとノンビリとしていたい気もしますが、黒川に戻って「温泉巡り」をしなければ…。来た道を引き返すのですが、ぽつねんと出現した雑貨店でお茶のペットボトルを買い求めました。この辺り、本当にコンビニが一軒も見当たりませんから、ここで買わなければ大変なことになるところでした(宿にも自販機はありますが、割高ですから…)。
黒川温泉
湯布院を発って寄り道をしながら15時半過ぎに黒川温泉に到着。下調べの時に「カーナビ通りでは違う道へ案内される」という情報があったにもかかわらず、カーナビのとおりにクルマを走らせると坂道を眼下に目的の宿が見える…少しだけ遠回りをすることになりました。
黒川温泉での宿は嫁さんが楽しみにしていた『やまびこ旅館』。それはもう湯布院の山灯館よりもこちらのほうに期待していたくらいです。実際には湯布院は品の良い老舗宿という感じでしたが、やまびこ旅館はアットホームな感じ…どちらを好むかは人それぞれでしょうね。そろそろ日が山に隠れようかという時間だったので、この日の散策は宿の周囲だけにしました。川に面した宿の周りは、緑と紅が混在してとてもきれいな景色です。
嫁さんがこの宿を楽しみにしたのは、ひとえにこの『出会い橋』の存在があったからです。やまびこ旅館は川を挟んで食事棟と宿泊棟とがこの出会い橋で結ばれています。こういう造りは北海道ではまずお目にかかれませんから、嫁さんならずとも期待感が高まるってものでしょう。実際に何度もこの橋をはたりましたが渡りましたが、橋の上から見る景色は本当に綺麗でした。
出会い橋からは、山並み・川の流れ・緑・紅葉と日本の情緒に欠かせないものが全て視界に入ってきます。この雰囲気だけでも泊まった甲斐があろうというものです。宿泊客はみんなまずこの橋の上で記念撮影をしていました。
やまびこ旅館の入り口には大きな茅葺きの門が立っているのですが、その大きな門の下にこれまた大きな黒いワンちゃんがいて、私たちを出迎えてくれました。宿の看板犬モモちゃん…もうかなりお年を召していらっしゃるそうで、とても大人しく嫁さんにナデナデしてもらっていました。
旅行プランを立てている時から、「随分と古そうな建物だけど、大丈夫か?」という思いがありました。それというのも、僕は虫のたぐいが大の苦手なんです。子供の頃は草っ原でバッタやトンボを追いかけたり、小川でヤゴやゲンゴロウを採ったりしていたのですが…。小学校6年生の頃でしょうか、たしか楳図かずおの漫画だったと思うのですが、弁当に昆虫を入れて持ってきては毎日ウマそうに食べるという小学生の話を読んでから、虫のたぐいはダメになってしまいました。テレビ番組に難癖をつけるPTAってのは今も昔もいるようですが、そんなバラエティ番組よりもその漫画のほうがよほど「トラウマになる悪影響」を私には及ぼしてくれたわけです。
当のやまびこ旅館は、そんな僕のドキドキなど全くの杞憂に過ぎず、館内は綺麗なのでした。JTBのパックツアーだったので、部屋の広さにもあまり期待していなかったのですが、夫婦ふたりで過ごすには十分な広さがありました。そういえば湯布院の山灯館も湯布院が見える部屋を用意してくれましたから、今回は宿のあたりは良かったことになります。
昔ながらの街道宿を思わせる雰囲気の館内は、あちこちに可愛らしい焼き物のお人形が飾られていて、それを見るだけでも気分がやわらぎます。
この宿には温泉場がたくさんあります。大浴場の他に家族風呂が6つも用意され、「予約なしで、誰も入っていなければ内鍵をかけて心ゆくまでどうぞ」というシステムになっています。とりあえず夕食までに一風呂というわけで、まず2つの家族風呂を選んで汗を流しました。
廊下に「万葉おみくじ」なるものが置かれています。あまり信心のない僕も、こういう「くじ」には惹かれるものがあるわけで…みごと「大吉」を引き当てました。年末ジャンボのような大型くじにはまったく当たりませんが、こういう小さなくじ運はいいんですよねぇ。セブンイレブンのキャンペーンでも、くじを引いて外れることのほうが少ないくらいです。
夕食は出会い橋を渡った母屋の食事処で頂くのですが、部屋ごとに個室が用意されて他人を気にせず済むようになっています。ところが湯布院の時とは違って、どうも食事が終わるのを急かされているような気分になってしまいました。二日目の夕食はそうでもなかったのですが、この日はとにかく「のんびりした夕食」とは程遠いものになってしまったのが残念です。早く後片付けをしたいということなのかもしれませんし、これが黒川の流儀なのかもしれませんが、温泉宿で客にあれこれ要らぬ想像をさせるのは芳しくないのでは…。
食事から帰ると、部屋には並べて布団が敷かれていました。その枕元に折り鶴がおかれています。この手の心遣いをする宿ならば、返す返すも夕食の慌ただしさが…。湯布院の山灯館が良すぎたのかもしれません…あれだけ快適な時間を過ごさせてくれた宿はあまり記憶にありませんから。ただ、近くにある2つの温泉街がこれだけ違うと、「やはり次も湯布院」とはなっても、「もう一度黒川」とはなり難い気がします。
湯布院でお世話いただいた中居さんは、いかにもこの道のベテランという感じで、客扱いも洗練された印象でした。こちらの中居さん(と呼ぶべき存在かどうかもわかりません)は、良くも悪くも田舎のおばちゃんという感じです…あえてそう云う風にしているんでしょうかね?
宿には騒ぐ子供も泊まっていないようで、夜ともなれば静かな時間を満喫できました。明日は湯布院以上に小さな黒川の街を「温泉巡り」をしながら散策です。少し足を延ばして「そば街道」にも行ってみようと思います。寝る前にもう一度温泉で温まってから寝ることにしましょう。
黒川温泉へ
湯布院で迎える2回目の朝。今日湯布院を発って黒川へ向かうことになる。出発の朝は昨日よりも穏やかに明け、空を淡い朱に染めながら太陽が山の向こうに昇り始める。
あまり夜間に気温が下がった気配もなく、部屋の空気もほんのりと温かい気がする。「これでは金鱗湖は今朝も朝霧など見られないだろう」と、嫁を起こさずに一人で金鱗湖に向かう。まだ明けきらない湯布院の街はとても静かだ。
湖には昨日よりも多くの人が集まっていたけれど、やはり朝霧など欠片もない。ちょっと残念な気もするが、こういう湖を見られたことも意味のないことではないと考えれば楽しい気分になってきた。
二日目の朝食はアジの開き。これが嫁さんのツボに嵌ったようで、「旅から帰ったらアジを買う」と宣言していた。北海道ではなかなかこれほど型のよいアジにはお目にかかれないと思うけど…。
朝食のあと、過ごしやすかった宿の余韻を噛み締めるようにノンビリとした時間を過ごし、後ろ髪をひかれる思いで次の地へ向かって出立しました。
予め決めておいたドライブルート「やまなみハイウェイ」を南下して黒川温泉へ向かう。途中で少し遠回りをして「九重大吊橋」へ。日本一長い吊り橋で有名になった橋で、開通当時はやたらとワイドショーで紹介されていましたねぇ。
写真で見ると分かりませんが、長いのと同時にかなりの高さがある吊り橋です。その橋を大人数が行ったり来たりするので、立ち止まっていると上下に揺れているのが分かります。カメラを持ち歩く前ならこの高さには足がすくんだかもしれませんが、写真を楽しむようになってからはすっかり高所恐怖症が無くなってしまいました。高さよりも谷あいを吹き抜ける去風にあおられる方がよほど怖かったなぁ。
順調に行くと黒川温泉へはチェックイン時間前に着いてしまいます。そこでまた寄り道をして「九重花公園」を見ていくことにしました。こうしてドライブをしていると、北海道とは全く違う道路事情に気が付きます。北海道は一車線道路でもはみ出し禁止の黄色ラインが引かれているところはそう多くありません。なので自分の運転ペースで到着時間が予測できるのですが、このあたりは一車線の上に終始黄色ラインが引かれているので、前に遅い車がいるとどうにもなりません。「自分の運転なら…」と予測した目的地到着時間は大幅に遅れる可能性もありそうです。最終日は熊本空港まで行かねばなりませんから、ちょっと不安がよぎります。
さて九重花公園ですが、もう秋も終わるという時期なので花も数えるほどしか咲いていません。嫁さんはお伽噺のお姫様のように咲き乱れる花畑の中で写真が撮れると思っていたらしく、いたく残念な様子です。係の人が「この時期は花も少なくて…」と、入園者に自宅で花を咲かせてくださいということでチュウリップの球根を手渡していました。まぁ閑散とした花公園は、ある意味「貸切状態」のようなもので、花はなくてもいい感じの散歩になりました。
九重花公園で時間を過ごし、頃合いを見計らっていよいよ目指す目的地へ出発。ここから宿まではすぐですが、どんどんと山間の道路になっていき寂れた感じの風景に…。コンビニもないような道路を進むと、ようやく黒川温泉街が見えてきました。
目的の宿「やまびこ旅館」へ無事に到着。湯布院の宿とは違い、アットホームな雰囲気が漂います。ネットで調べたときにはものすごく辺鄙なところにあって、そこらへんに虫が這って歩くんじゃないかという古い宿なのかと思わせられましたが、敷地が広くて小奇麗で過ごしやすい良い感じの宿でした。
黒川の話はまたこの次に…。
HDDが壊れた
一昨日HDDが壊れた…(;_:)。なんとか復旧できないかと試みたけれど、やってるあいだにマザーのCMOSまでおかしくなってブートできなくなってしまった。CMOSクリアで復旧したけれど、ちょっと冷や汗モノだった。壊れたのはネットからDLした動画ファイルなどをバックアップしていたDドライブ。Cドライブじゃなかったのが不幸中の幸いだったけれど、大量にDLしてあったミュージッククリップを失ったのはかなり痛い。もういちど同じだけのファイルをDLするだけの気力は出そうもないので、なくしたものは諦めることにした。
HDDが吹っ飛ぶのは必然とはいえ、なんの予兆もなく吹っ飛んだのは今回が初めて。以前Seegateが不良問題で大騒ぎになってからはWestern Digitalばかり使うようになったのだけど、これではWestern Digitalも怖くて使えない。Hitachiも何度も壊れたし、いよいよSAMSUNGに手を出すことになるのか?まぁ、横文字メーカーのHDDでも殆どが台湾製だったりするのでこだわっても仕方が無いのだけど。
データバックアップHDDだったのでPCを使う上では何も問題がないのだけれど、大量のデジカメ写真を保管したHDDだったら大変な騒ぎになっていたところ。すべてブルーレイディスクにバックアップしてあるとは言え、それをHDDに書き戻す作業なんて気が遠くなる。